2012年10月10日水曜日

DCPRG@日比谷野音.10月8日.ライブレポート

「風邪薬、缶チューハイ3本、ラッキーストライク・メンソール(タール6mg、ニコチン0.5mg)」という簡易かつ安価かつ合法なドラッグを使ったために、初めての野音・初めての生DCPRGにも関わらず、全観客中メダルをもらえるくらい(金メダルはわたしの斜め前にいた吉良吉影とイヴ・サンローランを足して2で割ったみたいな、ジャケットとオールバックが痺れるほど似合うお兄ちゃんに。)踊りくるうことができました。しかも明けて今日、二日酔・疲れ共にまったくありません。これは、DCPRGの・菊地成孔というひとの・音楽の浄化性の証明でしかなく、しかし、気持ちよく、ああ、気持ちいいなあ。と語彙が全部ぶっとぶ程度には快感。


[SET LIST]

1. 殺陣
2. Playmate At Hanoi
3. Circle/Line
4. Catch 22
5. Microphone Tyson feat.SIMI LAB
6. Uncommon feat.SIMI LAB
7. 構造Ⅰ
8. Duran
encore. Mirror Balls feat.SIMI LAB

 1曲目、[殺陣]がはじまるときの凄絶なまでの緊張感。は、前座(というのが申し訳ないほどすばらしいSIMI LABとtoeのパフォーマンス。toeなんかTwitterのトレンドに入っちゃってたもんね!(笑))でいい感じに溶かされた日比谷野音の空気を一挙に戦域前線へ送り込む――これは、ペペ・トルメント・アスカラールでもそうだったので、おそらく菊地成孔のバンドの共通因子なのではないか。と思います。どの音が鳴るのか分からない、倒れそうな緊張感→リズムによる弛緩という流れが、何を意味しているのかは御本人のみぞ知る、というところでしょうが、とりあえずわたしは「恋愛」にベットしておきます。―― 菊地さんの左腕のひとふりだけが、われわれの期待を支配するまさに軍隊。類家心平のトランペットはまさに勝鬨。からの、[Playmate At Hanoi]のいきなしの熱帯夜は、十月の肌寒さを燃やして観客がめいめい思い思いのリズムで踊りだすきっかけ。そして、[Circle/Line]の大村孝佳のスーパーギターソロにメロメロにやられ、[Catch 22]での千住宗臣のドラム、が緑と白のライトに照らし出されてなんというマトリックス。と思ったあとは、いよいよSIMI LABの登場。という、完璧なセットリスト!だれだ、かんがえたの!(菊地さんです。天才なんです。)

(SIMI LABオンリー版の[Uncommon] MV) 
 
 SIMI LABは、開場前のリハでもうすでに泣きたくなるよなリズム&エモーショナルをぶちこんでいて(しかもリハ終わりに「よろしくおねがいしまーす。」の声。うわあん。)、この前々日に手に入れた彼らのファーストアルバムをうっとり聴いていたわたしは「あの美しい低音の女」マリアのラップを生で聴けるなんて~!と始まる前からトリップ。たぶん、サン・ラーのいる土星まで
 開演までのDJ(これまたすばらしい。)からそのままシームレスに突入した前座では、OMSBの10月26日発売のソロアルバムから新曲を披露、そんなOMSB、実は正社員として働いていることを暴露(笑)、ほとんど総立ちの観客の間を走りぬけたり、拍手に照れてみせたり、「今日のお客サン、愛あるよ(byマリア)」というステージで満足していたら、DCPRGがバックの[Microphone Tyson]でついに記憶が途切れ途切れになりました。あまりの気持ちよさに。だれだ、コラボをおもいついたの!(菊地さんです。天才以下略。

 本編最後の[Duran]は、菊地さんのDJさばきがやっべー(笑)、笑うしかねえー(笑)、CDと同じ、いいやそれ以上のクオリティで回されるアジテーターの演説。が、リズムと絡んではんぱねえー(笑)。と、踊りながらずっと爆笑していました。あとやっぱり大村くんのギターソロにその日何度目か分からないメロメロをくらい、もう今日のは絶対ライブ盤出して売って。うーん、そうね、さ、三万円でも頑張るかもしんない。マジ。という気分。
 そういえば、大谷能生さんが欠席でなかったら[Catch 22]で生ラップが聴けたのかなあ…(指をくわえてよだれ)と思いつつも、菊地さんが菊地さんの声をスクラッチする。という実に哲学的な姿を見ることが出来たのでそれもまた最高。




 アンコール、なにか気持ちいいものに満たされている[Mirror Balls]のピースフルな音、誰もが汗を垂らして、このライブが終わってしまうことを惜しんで、それでも笑う。数え切れぬリズムの渦潮に巻き取られ、すべての人に開かれた踊りがみちびく歓声には、もはや性差も母語もなにもありません。
 「このたいへんな緊張状態のときに…。」とMCで菊地さんがおっしゃっていましたが、アフロポリリズムとか相模原アンダーグラウンドのラッパー集団(ほとんどがミックス)とかメタルの王子さまとか東大卒のわけわからん(笑)サックス奏者とか初音ミクとか、そんなケイオスの要素をたずさえてここに来たDCPRGが、一時であろうともそれを解決することを、一番よくわかっているのはあなたでしょう。と、見つめてみても、返ってくるのは最高の余韻ばかりなり。またすぐにやってきて。どこへだって観に行くから。われわれの病は、もはやこの幸福な混乱によってしか癒せない気がするんです。

<公式による2012日比谷野音の映像>
見どころは、田中教順くんのドラムソロ時、持ち場を離れてふらふら~っと教順くんを見やすい位置に移動したのがばっちり映ってしまった千住くん。


BGM

1. Twist & Shout - Captain Funk
2. Playmate At Hanoi - Date Course Pentagon Royal Garden(Musical From Chaos収録。いわゆる一期版。)

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